2018.07.05

外断熱改修のその前に・・・外壁引張試験をおこないました

おかげさまで創業53年。私たちは兵庫・宝塚の鉄筋コンクリート技術者集団です。


みなさんこんにちは、
RCギャラリースタッフの松田です。

台風7号は温帯低気圧に変わりましたが、梅雨前線と重なり、
特に四国や近畿、東海地方では大雨が予想されています。


西宮でも今朝、緊急速報が来ました

西宮でも今朝、緊急速報が来ました。

前回の地震で地盤が緩んでいる地域もあると思います。
皆様、土砂災害等にはくれぐれもお気をつけください。


さて、本日取り上げるのは、『外壁引張試験』について。
9月初旬より、神戸市内で他社が建築したRC住宅の外断熱改修工事を行ないます。


外断熱改修工事の様子
※外断熱改修工事の様子


外断熱改修では建物の外壁部分に断熱材を貼り付けるのですが、
現状の外壁の状態が悪い(塗膜が膨れている、タイルが浮いているなど)と、
下地と一緒に剥離して脱落する恐れがあります。

そこで外断熱改修の前には、下地の付着強度を確認するために『外壁引張試験』をおこないます。

今回改修するRC住宅(築10年)には、外壁の一部に砂状の塗り材が施工されていました。
10年もの間、風雨に晒された塗り壁仕上げはどうなっているのでしょうか?

 

まず、試験箇所を45㎜×105㎜で設定し、ガムテープで養生をします。
測定地点によっては多少数値のばらつきがでるため、
少しでも危険を回避するために2箇所で同じ試験を行ないます。


試験箇所を45cm×105cmをガムテープで養生

 

次に、主剤と硬化剤を混ぜたボンドを試験箇所とアタッチメントへ塗ります。


主剤と硬化剤を混ぜたボンドを試験箇所とアタッチメントへ塗布


上からガムテープで抑え1時間ほど硬化するのを待てば準備完了


最後に試験箇所へアタッチメントを付着させるため、
上からガムテープで抑え、1時間ほど硬化するのを待てば準備完了です。

 


1時間後、こちらの機械で測定を始めます。


1時間後こちらの機械で測定
SANKO TECHNO PDFデータ引用”

 

外壁に接着させたアタッチメントに機器をセット


測定箇所の周りに保護プレートを置き、
外壁に接着させたアタッチメントに機器をセットすれば試験準備は完了です。

右下にあるゼロ調整ボタンを押した後、測定を始めます。


右下にあるゼロ調整ボタンを押した後、測定


ハンドル部分を回すとアタッチメントが機器に引っ張られます。
そしてアタッチメントが剥れるまで続け、その数値(単位:KN)を測定します。

そばで見ていてもほとんど音がせず、外壁が剥がれました。
普段は爆裂音のような音が出るらしく、今回はかなり付着強度が弱いのではないか?
との見解です。

 

【測定①】
測定①


【測定②】
測定②


この測定結果を計算式に当てはめて付着強度を確認します。


この測定結果を計算式に当てはめて付着強度を確認


上記の式にあてはめると、以下のような結果になりました。
【測定①】0.55N/m㎡
【測定②】0.92N/m㎡

今回調査をお願いした東邦レオさんの話では、外断熱に耐える付着強度の最低ラインが0.4N/m㎡とのこと。
築年数を考えると、本来ならばもっと高い数値が出てもいいはずです。
試験結果ではかろうじて数値はクリアしているものの、かなり劣化が進行しており、
剥れる際の音や剥れた跡を見ていると、このまま外断熱を施工するのは危ないとの見解でした。

この結果を受け、外壁仕上げ材を全て剥がしたり、
専用のネットをボンドで貼り付けてアンカーピンで固定する「ピンネット工法」などの施工方法を検討し、
提案することになりました。

今回は塗り壁部分の試験でしたが、旧い建物で外壁タイルの付着強度を調べるのに
この外壁引張試験はよく用いられます。

RC住宅は耐久年数が長いことが魅力です。
ただしその改修には鉄筋コンクリート造が持つポテンシャルを惹き出す工夫が必要です。
せっかくのRC住宅ですから、不具合箇所は適切に修繕し、
この先何十年も快適に安心して暮らしていただける住まいに仕上げてまいります。


兵庫・大阪で建てる高品質&ローコストのデザイン注文住宅。
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