おかげさまで創業51年。私たちは兵庫・宝塚の鉄筋コンクリート技術者集団です。
こんにちは。
RCギャラリースタッフの松井です。
今回は、私が担当している高槻市内で建設中の“重量木骨”SE構法の家
についてお伝えします。
市内中心部にあるこちらの計画地は、都市計画法によって定められた
『都市計画道路』の予定地に該当しています。
『都市計画道路』とは、地域内の円滑で安全な交通の確保、安全な歩行者空間の必要性,
防災性の向上などの観点から、自治体がまちの将来を考えて都市計画法に基づき計画する道路です。
急速にまちづくりが進められた高度経済成長期の頃に決定された計画が多いようで、
現在では計画を実施するのが困難な道路もあって、最近では計画廃止などの見直しも行われています。
都市計画道路の情報は、各市町村の都市計画課でも確認できますし、
最近ではホームページでもご覧いただけます。(下は西宮市の都市計画施設図です。)
『都市計画道路』の区域内で家を建てる際には、建築物に一定の制約がかかります。
下は高槻市のパンフレットです。
パンフレットの記載を見ると『都市計画道路』の区域内では、主な構造部が「木造」「鉄骨造」
「CB(コンクリートブロック)造」などとしなければなりません。
言い換えれば、「鉄筋コンクリート造」の建物は建てることが出来ないのです。
将来、『都市計画道路』整備の条件が整って道路を拡幅する際、
容易に除去できないであろうRC建物は建ててはいけません、ということなのです。
今回、お施主様からの住まいに関する一番のご要望は
『集中豪雨や河川の氾濫で1階部分が水に浸かっても、大丈夫な家を建ててほしい』
ということでした。
計画では1階部分はガレージと玄関が主で、居住空間は2階と3階になっています。
その時、真っ先に思いついたのは「RC造なら水に浸かっても躯体は大丈夫」
でしたが、『都市計画道路』の区域内では残念ながらRC造は建築できません。
それならば、「1階をRC造+2階3階を木造」とした「混構造」はどうなのかと
確認しましたが、こちらも建築は不可との回答でした。
結局、木造か鉄骨造での3階建てしか建築できないかな?と思っていましたが、
木は水に浸かると腐りますし、鉄も錆びてしまいます。
そんな折社内の技術者から、耐震性に優れた“重量木骨造”SE構法を採用し
浸水想定高さまで鉄筋コンクリート基礎を高くする提案がありました。
一般的な木造住宅のコンクリート基礎の立ち上がりは約60cmです。
提案ではこれを人の背丈ほどの1.5Mにするものでした。
さっそく行政の窓口で確認すると、「これなら建築可」とのこと。
これならお施主様のご要望を満たすことができます。
実際の基礎の施工の様子がこちらです。
主に建物の外周部の基礎高さを1.5Mとしています。
SE構法の場合、専属の構造設計担当が全棟構造計算をおこなって安全性を確認しますので
こうした“規格外”の提案にも柔軟に対応できるのです。
今回の計画では、社内の技術者たちがさまざまな角度から
「お施主様の要望を実現する」ために知恵を出し合いました。
三和建設は今年創業52年目を迎えました。
2017年度、三和建設の経営ビジョンは
「お客様に幸せを届ける住まいづくり、街づくり、三和建設」
これまでもこれからも、一邸一邸真剣に丁寧に、
家創りに励んでまいります。
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