おかげさまで創業52年。私たちは兵庫・宝塚の鉄筋コンクリート技術者集団です。
梅雨の最中、現場監督たちは雨で工期が遅れたりしないように工程管理にヤキモキする毎日です。
この時期、街を歩くと家々の庭先で紫陽花をよく見かけるようになりました。
紫陽花の花の色は、土が酸性かアルカリ性かで変わると言われています。
酸性土壌なら青色っぽく、アルカリ性土壌なら赤色っぽく。
紫や青、ピンクや白など色とりどりの花は、ついカメラを向けたくなります。
宝塚市の小浜で建築中の三和建設新社屋の現場では、先日基礎のコンクリートを打設しました。
鉄筋コンクリート建物の工事現場では、コンクリート打設の前に必ず
生コンプラント(工場)から搬入されるコンクリートの受け入れ検査をおこなっています。
受け入れ検査では現場に運ばれてきたコンクリートの品質が発注した条件(強度や配合)に
きちんと適合しているかどうかを確認します。
検査はその日の一番車の筒先からコンクリートを採取しておこないます。
受け入れ検査では、次の項目を検査します。
【スランプ】
まだ固まる前のコンクリート(=生コンクリートやフレッシュコンクリート)の流動性を示す値です。
スランプ(Slump)とは、スポーツなどで調子が悪い時によく用いられるように「下がる」という意味。
スランプの値が大きいほど流動性が高いことを表しており、作業性はよくなりますが
耐久性などコンクリートの品質の低下を招くので、定められた適正許容数値内となるような
材料の配合がなされています。
まずスランプコーンと呼ばれる高さ30㎝の筒にコンクリートを数回に分けて入れ、
垂直に一気に抜き取ります。
30㎝の高さから沈み込んだコンクリートの中央の高さを計測します。
これがスランプ値です。
今回現場監督が指定したのはスランプ値「15」の普通コンクリートでした。
スランプが8~18以下の場合、許容値は±2.5です。
試験結果は「15.5」だったので合格です。
【塩化物含有量】
鉄筋コンクリート造にとって「塩分」は大敵です。
塩分が多く混入されると、内部の鉄筋が錆びやすくなって耐久性が著しく減少します。
受け入れ検査では「カンタブ」と呼ばれる塩分測定の試験紙を使って
基準値0.3㎏/㎥以下であるかを測定します。
【空気量】
空気量は、生コンクリートの流動性に影響を与え、値が大きいほど流動性は高くなります。
ただし空気量にほぼ比例して圧縮強度(固さですね)は低下するので注意が必要です。
検査では専用の容器に生コンクリートを入れては突くを2回繰り返し、
計測器付きの蓋で密閉して計測します。
検査の結果、メーターは4.2% を示しました。
普通コンクリートでは「4.5±1.5%」が適正値なので、その範囲内で合格です。
上記の他、受け入れ検査時に円筒形の筒にコンクリートを取り分けて、テストピースを作ります。
1週間後、4週間後にこのテストピースを使い、設計段階で計画されていた強度がきちんと発揮されているかどうかを
確認する圧縮強度試験をおこないます。
検査の結果はホワイトボードに記し、施工記録写真として残します。
受け入れ検査が終わり、基礎コンクリート打設が始まりました。
現場の規模が大きいので、コンクリート打設作業は数日間に渡っておこなわれました。
これからますます気温も上昇し、現場での作業は大変になってきます。
今回の基礎工事は、鉄筋工、型枠大工、コンクリートを打設するコンクリート工などの
多くの職方のみなさんによってカタチになりました。
このブログではこうした建築に関わる人たちの懸命な仕事ぶりを
お伝えできればと思います。
※三和の素顔は こちら
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