2017.08.09

猛暑の中、現場を確認してきました・・・芦屋で建築中のRC住宅二棟

おかげさまで創業52年。私たちは兵庫・宝塚の鉄筋コンクリート技術者集団です。


「お暑うございます」

RCギャラリースタッフの松井です。

8月の第一土曜日。
午前中は事務所でのデスクワーク、午後からは芦屋市内で建築中のRC住宅現場2件を回ってきました。

エアコンのよく効いた事務所を一歩出ると、外は立ちくらみしそうな暑さ。
おもわず引き返そうかと悩みましたが、奮起して出発です。

 

RCギャラリー西宮より15分ほどで一件目の現場に到着。
現場の上空には・・・


RCギャラリー西宮より15分ほどで一件目の現場に到着


入道雲が立ち上っていました。


青空と雲に睨みつけられているような暑さの中、現場の方たちは黙々と作業を進めてくれています。


現場の方たちは黙々と作業を進めてくれています


1階部分の外回り型枠を立て込み中


こちらのRC住宅現場では、1階部分の外回り型枠を立て込み中です。
日除けとなるものがまだ無いので、この暑さだと作業する方は本当に大変です。
数分立っているだけで、汗が止まらない状態となります。

 


場内をうろついて作業をする方の邪魔になってもいけないので、
現場監督に声を掛け、現場事務所を案内してもらうことにしました。


現場事務所を案内


現場事務所は隣接するアパートの一室を借りています。
エアコンの効いた室内は快適そのもの。殺風景ですがPCやプリンター・コピー機と現場を進める上で
必要なモノは備え付けてあります。
会議テーブルもあるので、現場の定例打合せもこちらでおこないます。

アパートなので、キッチンやお風呂もあってなんなら住み込みできそうですが・・・
さすがにそれはありません。

 


二件目の現場にRC住宅現場に移動しました。


二件目の現場にRC住宅現場に移動


こちらは一日前に基礎(地中梁)のコンクリートを打設したところです。
前日の雨がプールのように溜まっています。

 

「コンクリートがまだ十分に固まっていないのに、水が溜まっていて大丈夫なの?」

→ ハイ、大丈夫なんです。

むしろ、夏場なら「好ましい」と云えます。

 

コンクリートは水やセメント、砂や砂利を混ぜ合わせたものでできています。
現場で打設されたコンクリートはただちに、セメントと水の「水和反応」によって硬化を始めます。

コンクリートが硬化している間は、現場では急激な温度変化や震動を与えないように「養生」をおこないます。
具体的には、夏場は表面乾燥を防ぐための散水や保護シート、適正な型枠の存置期間確保などです。


コンクリート品質管理 急激な水分蒸発をさせないようにする現場管理が必要


コンクリートの「水和反応」に必要な水は、配合に使用される水の約半分と云われ
残りの余分な水(=余剰水)はコンクリートの内部に残り、何年もかけて少しずつ蒸発します。

ところが打設直後にコンクリート表面の多くが外気にさらされると
余剰水の蒸発スピードが表面だけ早くなって表面と内部との温度や湿度差が著しくなり、
クラックが発生しやすく、強度低下の要因にもなりかねません。


ですからコンクリート品質管理の実務では、
急激な水分蒸発をさせないようにする現場管理が必要になります。

コンクリート打ち込みの翌日に型枠をさっさと外してしまったり、
夏場なのに水も撒かない、なんていうのは、コンクリート技術者としては論外です。

 


小話をひとつ。


写真に写っている波状の板は、“止水板”といいます


写真に写っている波状の板は、“止水板”といいます。

この部分は基礎と1階壁部分のコンクリートを「打ち継ぐ」箇所になります。
コンクリート構造は基本「一体成型」なので止水性に優れた構造なのですが、
こうした「打ち継ぐ」箇所は施工精度が悪いと「漏水」の原因になりがちです。

そこで一層の対策としてコンクリートの内部に“止水板”を入れておき、
万全の対策としています。


「備えあれば憂い無し」


これらは少なからず過去の失敗から身についたことだと思いますが、
現場サイドが想う、“より安心な建物を提供したい”気持ちの現われだと思います。
 

※前回の記事はこちらから→ もうすぐ始まります!・・・「芦屋呉川町の家」地鎮祭を執り行いました
                                    宅地の安全を確保するために・・・間知ブロック積み擁壁工事

※続きはこちらから→ 1階壁の配筋を組み上げています~芦屋のRC住宅
                           芦屋で3階建RC住宅を建築中 ~ 杉板型枠が外れました


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