2016.07.11

「吹抜け照明あるある」・・・DAIKO電機セミナーリポート

おかげさまで創業51年。私たちは兵庫・宝塚の鉄筋コンクリート技術者集団です
  

「今日も暑いですねぇ」

外から戻ってきた社員が揃って口にします。
でも夏はまだ始まったばかり。みなさまどうぞご自愛ください。

 

本日はスタッフの沖田がお届けします。

先日7/6(水)、RCギャラリー西宮の照明計画で協力いただいたDAIKO電機さんの
新製品発表会とセミナーに参加してきました。

IMG_4945

今回の会場は大阪国際会議場 グランキューブ大阪です。

開催期間は7/6(水)~7/8(金)でしたが、初日の「吹抜け照明セミナー」に参加したくて
汗をぬぎながら行ってきました。

セミナー開始時刻は15:00。

10分前に会場入りしたのですが、定員500名の会場はすでに超満員です。
スタッフの方々が通路端に臨時で設けた席にようやく座ることができました。

住宅建築の場合、照明計画は設計担当やインテリアコーディネーターがおこなう場合が多いはずです。
一般の天井高さの部屋であれば、照度や配置は平面的に考えることができますが、
吹抜け部分は立体的に考える必要があり、みなさん悩まれておられるそうです。

 

照明が落ち、セミナーが始まりました。

IMG_4926

本日の講師はDAIKO電機のデザインチーム“TACT”の女性照明デザイナーお二人。

ご自身担当の現場や商品開発に関わった経験から、吹抜け照明についてのノウハウを紹介されましたが、
実務経験のある者にとっては、まさに「吹抜け照明あるある」の内容でした。

 

その一部をご紹介すると・・・

 

【「地明かり」と「明るさ感」を組み合わせる】  

一般の天井高さの部屋ならば、カタログに記載のワット数や目安の帖数で
器具を選定すれば間違いはないのですが、吹抜け部分はちょっと違ってきます。

明るさ2

セミナーでは生活に必要な作業照度である「地明かり」
心理的な快適さを得るために必要な「明るさ感」の組み合わせを提案されていました。

 

一層空間の場合なら・・・

明るさ

通常の天井高さにシーリングを設けても、1灯で空間の「明るさ感」と「地明かり」は
確保できています。

 

これが二層吹抜け空間となると・・・

明るさ3

1灯では空間の「明るさ感」は確保できますが、「地明かり」は不足し、
手元が暗くなってしまいます。

 

で、こんな場合の照明計画は・・・

明るさ4.jpg リサイズ

天井から吊るすペンダントライトで空間の「明るさ感」を確保し、
壁に設けたスポットライトで「地明かり」をしっかり確保するといいようです。

 

【「天井の形状」を正しく把握して照明を配置する】

こちらもありがちなケースです。
平面図だけを頼りに「吹抜け」と「廊下」「階段」を別々に考えて配置計画をすると・・・

 

吹き抜け2

吹き抜け1

せっかくの吹抜け空間がなんだかバラバラな印象になってしまいました。

こんな場合は2階の天井形状を正しく把握し、
「吹抜け」「2階廊下」「階段」をダウンライトで効果的に照らす集中配灯とします。

 

吹き抜け3

 

吹抜け2.jpgリサイズ

使用するダウンライトを明るいタイプに変更して灯数を減らし
2階天井芯に合わせてダウンライトを集中配灯とすることで
整理された美しい吹抜け空間が完成しました。

 

【空間に落ちる影を考える】

こちらもよくあるケースでしょう。
連続した空間の吹抜けを平面的にだけ考えて照明器具を配置した例です。

手摺かげ1.jpgリサイズ

 

中央のスポットライトで壁面を明るくし、
左面の壁には「地明かり」を補うスポットライトを設けています。
また「明るさ感」を出そうと2階廊下手摺の下にブラケットライトを設置しました。

でも、なんだか照明器具の種類や位置がバラバラですし、
2階廊下部分の天井には手摺の影が伸びてしまっています。

 

大きな開口の吹抜け空間にある窓や手摺近くに照明器具の取り付けは注意が必要です。
このケースでは吹抜け空間の窓のないきれいな壁に上下配光型のブラケットライトを設置し
2階廊下中央にダウンライトを集中配置することで、必要最小限の灯数でシンプルにまとめています。

手摺かげ2.jpgリサイズ

 

手摺かげ3.jpgリサイズ

約1.5時間のセミナーは、実務者にはとても役立つものでした。

照明のプロ集団、DAIKO電機さんのこうしたノウハウは、
鉄筋コンクリートモデルハウス「RCギャラリー西宮」の照明計画にも活かされているのです。

大きな吹き抜け

  
兵庫・大阪で建てる高品質&ローコストのデザイン注文住宅。
「ビルトインガレージのある家」「屋上テラスのある家」「耐震住宅」をRC住宅で叶える。
宝塚・尼崎・西宮・芦屋・神戸の鉄筋コンクリート住宅なら三和建設。