こんにちは。設計の大久保です。
私は今、鉄筋コンクリート造の住宅設計を進めています。
先日は構造計画に先だって、地盤調査の『ボーリング調査』に立ち会ってきました。
建築や土木の業界の人なら、耳慣れたこの『ボーリング調査』
実際にどんな調査なのか、説明します。
ボーリング調査とは?
掘削機などを用いて、地盤の強度や地質を調査すること。
機械を用いて土中の直接観察することのできない土質サンプルの採取をしたり、
その孔を利用して、各種試験をおこなったりします。
新しく家を建てる際に、その土地が堅い地盤なのか、柔らかい地盤なのかは
安全性もさることながら、コストにも関係するので、とても気になるところです。
地震に強く、安全な家を建てるには、まず地盤の状態を知ることが不可欠なのです。
特に建物の重量がヘビー級のコンクリート住宅(木造住宅の約5倍の重さ)では、
軟弱な地盤なら地盤改良工事(杭工事)も必要となり、コストも余計にかかります。
ボーリング調査では、孔の深さ毎に土や砂のサンプルを採取しておきます。
粘土質や砂、砂礫(砂混じりの石)など、深さによって土質構成は異なります。
採取しておいたサンプルを、現場で所定の深さまで掘った底の土と照らし合わせて
目視確認することもあります。
ボーリング調査は地盤調査専門の会社へ依頼しておこないます。
三和建設では、標準で地盤面から10mを掘削して調査しています。
土の中に固い岩盤や転石があれば、掘削するのに時間がかかって、
二日がかりといったこともよくあります。
調査結果は、土質標本と「ボーリング柱状図」と呼ばれる表で確認します。
ボーリング柱状図では、ボーリングした孔の深さ1M毎に、定められたおもりを所定の高さから落下させて
「固さ」を調べる「標準貫入試験」の結果が、「N値」と呼ばれる数値で表記されます。
中央の折れ線が「N値」のグラフ。縦方向は地盤の深さを表していて、N値が右にあるほど「固い」地盤と
言えます。今回は、地面下2Mからとても固い地盤になっていますね。
地盤は、目には見えない部分ですが、建物の足元を支える重要な部分。
鉄筋コンクリート住宅を設計する際には、建物の安全性はもちろん、
土地の安全性についても工学的に検証することになるのです。
宝塚・尼崎・西宮・芦屋・神戸の鉄筋コンクリート住宅なら三和建設。