2015.08.06

ボーリング調査結果はこう見る!・・・柱状図の見方

おかげさまで創業50年。私たちは兵庫・宝塚の鉄筋コンクリート技術者集団です。

 

こんにちは。
営業の吉川です。

鉄筋コンクリート住宅の計画の際に、必ずおこなうのがボーリング調査。
今回は、ボーリング調査後に提出される「ボーリング柱状図」の見方を
簡単にご紹介します。

「ボーリング柱状図」は下のような表で提出されます。

ボーリング 柱状図

図の左から各項目をまとめました。

①標尺(m):地面からの深さを表しています。

②層圧(m):各地層の厚さです。

③深度(m):土質(土の種類)層の厚さです。

④柱状図:土を土質毎に図柄で示しています。

⑤土質名:砂や粘土、砂礫など土の種類が表記されています。

⑥色調:目視で確認された土の色。

⑦記事:採取し土の主な特徴。

⑧深度(m):N値を測定した深さです。

⑨⑩打撃回数/貫入量(cm):30cm貫入するのに要した打撃回数を、「4/30」のように記載しています。

⑪N値:打撃回数をN値とし、グラフ表記しています。N値が大きいほど硬い地層と云えます。

ボーリング調査によって、砂質や粘土質等の特性を把握することも大切なのですが、
中でも重視するのは、地盤の硬さを示す「N値」です。

一般的なN値から判断する地盤の硬軟を、下の表にまとめました。

N値の目安について

この「N値」と土質、分布深度や地下水位などを総合的に確認しながら、
地盤改良工事の有無や工法の選定をおこなっています。

それでは、いまさらながら「土」とはいったい何でしょうか?

「土」は、礫(石)と砂と粘土の混合体です。
そして粒径によって砂質地盤と粘土質地盤に分けられます。

粒径による分類
 
砂質地盤の特性 = 水を透す。井戸水は砂質層から汲み上げる。
粘土質地盤の特性 = 水を透しにくい。田んぼや池の底は粘土質。

密度や混ざり具合、N値など砂質地盤も粘土質地盤もそれぞれに特徴があって、
一概に「良い」「悪い」と言えないところが、地盤判断の難しいところです。

それでは実際にボーリング調査で採取した土質サンプルをご覧ください。

【礫混り砂】
礫混り砂

「小石の混じった砂」の地層です。
浅い深度でこの層で出ると、良好な地盤と言えます。
この層が続くと、建物の荷重を支持できる「支持層」に適します。

 

【砂礫】
砂礫

「礫混り砂」より、礫の比率が多くとても硬い層で、支持層には最適です。
地表面付近でこの層が出れば、地盤改良工事費用をグッと抑えることができます。

 

【粘土混り砂】
粘土混り砂

礫と粘土、同じ「○○混り砂」でもその性質は全く異なります。
支持層とするには慎重な検討を要する層になります。

 

【粘土】
 粘  土
 
砂や礫が混じっていない粘土単体の地層は、圧密沈下(重みで少しづつ沈み込む)に注意が必要です。

鉄筋コンクリート住宅は、その耐久性や耐震性が自慢の工法ですが、
超重量級(木造住宅の約5倍の重さ)であるがために、
地盤の調査と判定は慎重におこなう必要があるのです。


※前回の記事はこちらから→
地盤改良費はいくらかかる?・・・ボーリング調査 その1 


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