おかげさまで創業50年。私たちは兵庫・宝塚の鉄筋コンクリート技術者集団です。
こんにちは、営業の伊藤です。
近畿地方は今日8月8日も猛暑が続き、
予想最高気温は大阪や京都で36度となっています。
ちょっと尋常でない暑さですね。
こんな日はできるだけ日中の外出は控えて、ご自愛ください。
本日も、宝塚市内で建築中の大型施設現場へやってきました。
現場では、鉄骨の建て方を行っていました。
ちょうど鉄骨階段を設置するところでした。
レッカーで所定の位置まで吊り上げて、ボルトで固定します。
鉄骨造の場合、部材相互の接合はボルト締めとなります。
鉄骨躯体全体を組み上げる段階では部分的な仮締めの状態です。
鉄骨の接合部は、接合のない部位(母材)と同じ強度でなくてはなりません。
ですから接合部に用いるボルトの数はとても多いのです。
上は大梁の接合部です。
一次締めの後、ボルトにマーキングがなされています。
建物全体の鉄骨が組みあがれば、本締めを行います。
本締め後はこんな感じです。
違いがお分かりでしょうか?
ハイテンションボルトでは、ボルト頭部のピンテールと呼ばれる箇所が破断するまで
専用レンチで締めつけます。
一次締めの後マーキングするのは、本締めの際にボルトや座金が共回りしていないかを
確認するためです。共回りしてしまうと、所定の導入力が得られません。
ところで素朴な疑問ですが、梁の接合部はどうして二箇所も必要なのでしょうか?
中央に一箇所だけにすれば、接合箇所も減って作業も容易になるのでは?
そこで、社内に戻って設計者に聞いてみました。
ひとつは鉄骨工場から現場への運搬時、トラックやトレーラーに載せるサイズによるとのこと。
確かに柱に大きなサイズの梁が付いていれば、荷台に載せることが難しいですね。納得です。
そしてふたつ目は構造的なことだそうです。
大梁は上の階の荷重を受けて、極端に描くと上図のように曲がろうとするのです。
部材相互の接合部は、母材と同様の強度が求められますが、できるだけ「曲げ」や「引っ張り」の
力のかからない部位に設けることになっているとのことでした。
梁の中央付近では、梁下に大きな「引っ張り」力がかかってしまうので接合部としては不適だそうです。
私には難しくて、全てを理解したわけではありませんが、とても勉強になりました。
設計、現場とその分野に精通しているプロがいて、
建物が出来上がるのだと、あらためて感心したのでした。
※前回の記事はこちらから→宝塚で大型施設を建築中!現場レポート その3
※続きはこちらから→宝塚で大型施設を建築中!現場レポート その5
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