おかげさまで創業50年。私たちは兵庫・宝塚の鉄筋コンクリート技術者集団です。
こんにちは。
営業の吉川です。
先月は神戸市の住宅をご契約いただきました。
現在、建物の詳細設計が始まっている中で、
先日ボーリング調査の立会いに行ってきました。
「安全で安心な建物を造るには、まず地盤調べから」
今日はそのボーリング調査の様子をお伝えします。
ボーリング調査とは、
地面に直径10センチ程度の孔を掘り、深度毎の土の採取や標準貫入試験などを行う調査です。
標準貫入試験では、ボーリング調査で掘った孔を利用して、おもり(63.5±0.5kg)を76±1cmの高さから自由落下させ、
規定貫入量である30cmを打ち込むのに要する打撃回数(=N値)を求めます。
N値は地盤の固さを表す指標で、砂や粘土など土質によっても異なりますが、
一般にN値の数字が大きいほど地盤は固く、良好と云えます。
まず調査ポイントにやぐらを組み、ボーリング調査用の機械をセットします。
こちらでの計画建物は個人住宅なので、今回は一箇所のみの調査ですが、
大型のマンションや商業施設、大規模宅地造成工事などでは
計画地内で数箇所おこなうこともあります。
調査が始まりました。
計画地の土質状況にもよりますが、1日で10メートル程度の深さまで調査することが多いようです。
土中に岩盤や転石が多い場合には、同じ10メートルでも数日かかることもあります。
上の青箱に入っているのは、調査によって採取した土です。
こちらの計画地は海に近いことから、砂質土が多い地層のようですね。
こうして採取した土は、深度毎に容器に詰めて、土質標本とします。
実際の工事の際、杭底や掘削底の土と標本サンプルとを照らし合わせて、
設計通りの地層かどうかの確認をおこなったりもします。
こうしてボーリング調査が完了すると、調査会社から土質標本とともに
「ボーリング柱状図」が送られてきます。
この柱状図がとても重要なのです。
柱状図を見れば、深度毎の土質(砂や砂礫、粘土など)やN値、孔内水位の有無が分かり、
地盤補強の有無や地盤改良方法選定の判断に用います。
耐久性や耐震性に優れた鉄筋コンクリート構造ですが、
一方で「自重が重い」というデメリットもあります。
例えば、2階建てで延べ床面積45坪程度の住宅の場合、
建物の重さは木造住宅なら約45トン、鉄筋コンクリート住宅は約230トンと、
5倍程も重量差があるのです。
このような重量のある建物をしっかり支持できる地盤であることを確認するためにも
鉄筋コンクリート住宅の場合はボーリング調査が必須です。
そして調査の結果、地盤が軟弱であれば杭工事などの地盤改良工事が必要となります。
気になる費用は・・・
工法や範囲にもよりますが、地盤改良工事は数十万から数百万まで幅があり、
時には全体の資金計画に大きな影響を与えることもしばしばです。
そこで当社ではなるべく早い段階でボーリング調査をおこなうことで
地盤改良に伴う費用の概算を掴むようにしています。
次回は、柱状図の読み取り方を、ご紹介します。
※前回の記事はこちらから→いまさら聞けない “構造計算”ってどんなことするの?
※続きはこちらから→よくある質問・・・「坪当たりいくらですか?」坪単価の怪!?
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