おかげさまで創業50年。私たちは兵庫・宝塚の鉄筋コンクリート技術者集団です。
こんにちは。
今回のブログは松井が担当します。
夏休みで暇を持て余している歴史好きの子どものリクエストで、
先日、国宝“姫路城”の見学に行ってきました。
姫路城は、またの名が「白鷺城」
今年3月に大天守保存修理工事が竣工し、国内国外からますます観光客が増えているようです。
この日はお盆休み期間ということもあって、城内は大変混雑していました。
それでもアナウンスされていた待ち時間よりはスムーズに進み、
思いのほかストレスを感じず見学できました。
私自身、以前から興味はあったものの、天守内部を見学するのは初めてです。
急な階段や閉鎖的な空間など、「城」として敵の侵入と防御を第一に設計された空間構成に
「なるほど」と頷いておりました。
一般の住宅では到底真似することのできない樹齢何百年の太い柱や梁で造られた内部は圧巻でした。
ただそれでも内部を歩いていると、所々に不安定な場所もあって、
よく地震に耐えたものだ、と感心します。
いくら耐久性のある太い柱や梁を使った木造建物といえども、
日本は高温多湿の気候なので、改修工事も含めて定期的なメンテナンスは必須です。
江戸時代初期に建てられた天守ですが、400年以上経った今も現存するのは数度の大修理のおかげ。
前回の「昭和の大修理」は昭和31年から9年間かけておこなわれました。
今回の「平成の大修理」は平成21年から5年半をかけ、職人数15000人、総額24億円を
かけておこなわれました。
ちなみに現在の木造建物の税法上の「法定耐用年数」は22年です。
「日本の建物は木造が一番」
といった声をよく聞きますが、税法上では最も耐用年数が低い構造となっています。
もちろん、どの構造でもメンテナンス次第で実際の耐用年数は長くも短くもなるはずですが、
姫路城ほどではないにしろ相応の手間とコストはかかります。
「建物は建てて終わりではなく、建ててからが大事」
国の施策でもあった“200年住宅”が「長期優良住宅」の基となったことを考えると、
そのうち、丁寧に維持メンテナンスされた “築200年の住宅”が
中古住宅市場に出回ることも遠い将来のことではないのかもしれません。
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