おかげさまで創業50年。私たちは兵庫・宝塚の鉄筋コンクリート技術者集団です。
阪急電車の夙川駅近くで建設中の店舗併用マンションは重量鉄骨造の3階建です。
前回のブログ(→こちら)でも触れましたが、
重量鉄骨造のほとんどは、骨組を“剛接合”とした『ラーメン構造』となっています。
構造検討をおこなうにあたって、“剛接合”ではない接合部は“ピン接合”と呼ばれています。
「何が、どう違うの?」
簡単にイラストで説明してみます。
“剛接合”では、「基礎と柱」「柱と梁」の接合部は文字通り“剛”となるように施工されます。
「重量鉄骨造」や「鉄筋コンクリート構造」が、“剛接合”の代表格の構造です。
“ピン接合”は構造上、「基礎と柱」「柱と梁」は、“可動” するものとして扱われます。
代表的な構造として「在来軸組み木造」や「軽量鉄骨造」が挙げられます。
この2つの構造躯体に、外部からの力がかかると・・・
“剛接合”では、「基礎と柱」「柱と梁」の接合部は固定されたままで、
柱や梁といった「部材」がしなろうとします。
一方、“ピン接合”の接合部は動こうとします。
構造躯体を維持するためには「筋交い」などの補助材がかかせません。
重量鉄骨造の「柱と梁」など、鉄骨部材同士の接合部は、
溶接やボルトによって“剛接合”になるように施工されています。
それでは、「基礎と柱」の接合部は、どのようにすれば “剛接合” になるのでしょうか?
今回の店舗併用マンション現場を覗いてみると、柱の脚元となる部分にプレートのようなものがありました。
写真はX3通りF3基礎の柱脚部の配筋の様子です。
プレートと極太のボルトの正体は「ベースパック」。
業界では、「固定柱脚工法=ベースパック」と言ってもいいほど広く普及しています。
ベースパックを用いた柱脚工法は、非常に高い固定度を有する柱脚工法なのです。
その実績を確認しようと、製品のホームページを見てみると、
さらに、3・11の東日本大震災被害の後、震度6弱以上の揺れがあった5県1,791件の現場を
調査したところ、ベースパック柱脚の被害は『ゼロ』との報告もありました。
F3基礎の詳細は、設計図(構造図)に以下のように記載されています。
今回は、重量鉄骨造や鉄筋コンクリート造の骨組みとなっている “剛接合” について
宝塚展示場スタッフの吉川がお伝えしました。
ニュースを見ると、車も建築も「偽装」の文字が躍っています。
古代ハンムラビ法典には以下のような記述があります。
「建築工事が堅固でなくて、家が倒壊し、その持主を死に至らしめた場合は、その建築業者を死刑に処する」
建設業に携わる私たちは、誰よりもその責任の重さを忘れてはなりません。
※前回の記事はこちらから→鉄骨造とRC造・・・基礎の形状も違います!①~「ラーメン構造と独立基礎」
※続きはこちらから→西宮夙川マンション・・・鉄骨が組みあがりました!
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