おかげさまで創業52年。私たちは兵庫・宝塚の鉄筋コンクリート技術者集団です。
皆様、こんにちは。
RCギャラリースタッフの吉川です。
6月に入り、街を歩く人の装いも爽やかになりました。
三和建設でも工務社員はポロシャツを着用しています。
今日から私も半袖のYシャツの衣替えです。
なんだか身も心も軽くなったような気がします。
先日、芦屋市の鉄筋コンクリート造3階建住宅「芦屋の家」の
建築工事が始まりました。
三和建設には建物を建てる建築部門の他に、
宅地開発や造成をおこなう土木造成部門があり、
分譲地の造成工事や土留めを必要とする擁壁工事なども自社でおこなっています。
(サンヒルズ宝塚川面山手分譲)
今回の計画地は隣地との高低差があるため、土留めとなる工作物(擁壁)が必要です。
建物本体工事に先駆けて、まずは敷地周囲の擁壁工事からとりかかりました。
今回の擁壁は「L型擁壁」です。
擁壁には他にも「重力式擁壁」や「石(間知石ブロック)積み擁壁」など
さまざまな種類がありますが、肝心なのは“安全”であること。
どの擁壁にしても管轄の行政庁が示している構造基準を守る必要があります。
兵庫県「宅地造成技術マニュアル」(兵庫県県土整備部まちづくり局)より
L型擁壁の場合、高さによっては、構造計算によって以下の安全性を確認しなければなりません。
【擁壁の転倒】
擁壁にはいつも土が押す力(土圧)がかかっています。
土圧で擁壁が転倒しないためには、適正な底版長さを確保して
土の重量で押さえこんで抵抗する必要があります。
【擁壁の沈下】
地盤が軟弱だと擁壁は沈下する恐れがあります。
沈下を防ぐには地盤の改良や底版を長くしたり接地面積を増やす必要があります。
【擁壁の滑動】
擁壁の底版上の土の重量が足りないなどで、底版下の摩擦力が不足すると
擁壁が水平に滑ってしまいます。
【擁壁の強度不足】
土圧に対して鉄筋量が少なかったり、コンクリート強度が不足していると、
擁壁が壊れてしまいます。
それでは実際に「芦屋の家」のL型擁壁工事の様子をご紹介します。
所定の深さまで掘削した後、底版下部分に砕石を敷き込み、ランマーで十分に転圧します。
次に捨てコンクリートを打設します。
捨てコンクリートは次工程の配筋工事作業をしやすくするために打設する
コンクリートで、擁壁の構造強度とは関係ありません。
底版と立ち上がり壁の鉄筋が組み上がりました。
今回の擁壁は見え高が1.8m、底版長さ2.05mとなっています。
人の背丈ほどの高さの擁壁であっても、
先に紹介した項目を満たすには底版長さは2m程度必要なのです。
いくら建物が堅牢であっても、土地の安全性が確保されていなければ
“砂上の楼閣”になってしまいます。
三和建設では、コンクリートに精通した建築と土木の技術者たちが
それぞれの役割を果たすべく仕事に取り組んでいます。
※前回の記事はこちらから→ もうすぐ始まります!・・・「芦屋の家」地鎮祭を執り行いました
※続きはこちらから→ 宅地の安全を確保するために・・・間知ブロック積み擁壁工事
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