おかげさまで創業52年。私たちは兵庫・宝塚の鉄筋コンクリート技術者集団です。
こんにちは。
RCギャラリースタッフの沖田です。
私たちのコンクリートモデルハウス「RCギャラリー西宮」では、
家や土地にまつわるあらゆるご相談を受け付けております。
梅雨に入ってまもなくの6月初旬、8年前に他社さんでRC住宅を建築されたという
ご夫婦が来場されました。
すでにその会社さんとは連絡が取れないとのことで、
現状の不具合の手直しと併せ、メンテナンス方法も含めたアドバイスがほしいとのこと。
私たちが手がけたRC住宅のリフォームのブログをご覧になり、
遠いところをわざわざお越しいただいたのでした。
第三者である私たちが、どこまでお手伝いできるかは分かりませんが
まずは現状の確認と、後日技術者と同行してご自宅を拝見しました。
到着してすぐに目についたのが、窓開口端からのクラック(ひびわれ)です。
建物周囲を確認したところ、かなりの確率で入っていました。
「鉄筋コンクリートにクラックはつきもの」
ご存知の方も多いはずですが、コンクリートは外気温の変化によって収縮を繰り返します。
この特性を理解した上で「クラック対策」を講じないと、
窓やドア廻りの開口部周囲にクラックが発生する確率が高くなります。
ただし、「ヘアクラック」と呼ばれる髪の毛ほど(三和建設では0.3ミリ以下と定めています)の
クラックなら、構造体に影響を及ぼすことはないのでご安心ください。
過去ブログ→ 「コンクリート住宅 よくある質問 ~ひび割れは大丈夫?」
そうはいっても、コンクリート打ちっ放しの外観にクラックが入ると美観を損ねてしまうので
入らないに越したことはありません。
三和建設では創業以来52年間の経験から、コンクリートのクラック対策として
さまざまな取り組みをおこなっています。
上の写真は三和建設のFRP型枠を使った工法「Zシステム」で建てた住宅の配筋状況です。
中央の窓開口部分を拡大すると・・・
緑枠の部分が窓開口となるのですが、その四隅にはワイヤーメッシュを入れて補強しています。
他にも開口補強方法はいろいろあるのですが、いろいろと実証した結果この方法を採用しています。
次にご紹介するのは「誘発目地」です。
先に紹介したワイヤーメッシュ補強の他にも、
コンクリート強度を上げたり型枠の存置期間に配慮したりと
設計も現場もさまざまなクラック対策への取り組みをおこなっていますが、
100%発生を防ぐことは難しいのが実情なのです。
そこで「万一クラックが入っても大丈夫な作り方」として
当社のコンクリート住宅には「誘発目地」を設けるようにしています。
クラックを「誘発目地」に意図的に導くことによって、防水性や美観の問題をクリアできるのです。
誘発目地の他にも、当社の建物と違うところがありました。
こちらは屋上の手すり壁です。
年月が経過し、雨だれがよく目立つようになっていました。
壁に雨を弾く「撥水剤」が塗布されていないことも原因ですが、
上部に雨だれを予防する「笠木」を取り付けていないことも大きな要因です。
笠木にはクラックによる漏水を防止する効果もあります。
開口廻りと同様に、一番よく日に照らされる屋上廻りのコンクリートは
収縮によるクラックが入りやすいのです。
下はRCギャラリー西宮の屋上手摺です。
交通量の多い国道171号線沿いに建つRCギャラリー西宮は、
車の排気ガスの粉塵やホコリでとても汚れやすいのですが、
一年目の現在も笠木のおかげで白い外壁には目立った汚れは見当たりません。
こうしたこともあって、雨だれの予防とクラック対策として、
お客様には笠木はぜひ取り付けていただくようお願いしました。
この他にも当社の取り組みと異なるところがいくつかあって、
RC技術者としての私たちなりの見解をお話ししました。
他社さんが手掛けた建物であっても、せっかくのRC住宅ですから、
末永く快適に住んでいただきたいという想いは変わりません。
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