おかげさまで創業50年。私たちは兵庫・宝塚の鉄筋コンクリート技術者集団です。
こんにちは。
営業の松井です。
建築業に従事していると、建物の安全性を確かめる手段として、“構造計算“という言葉がよく使われます。
特に私たちは、鉄筋コンクリート造の建物を扱う機会が多いため、“構造計算“は不可欠なものになっています。
でも、一体どんな建物を対象に、“構造計算“しなければならないのでしょうか?
ここで、構造計算が必要な建築物についてオサライしてみます。
“構造計算”をしないと建築できない建物とは・・・
要約すると上記のようになります。
ということは・・・
一般的な木造住宅に多い、二階建てで延べ床面積が500㎡(約151坪)以下の家については
“構造計算”は義務づけされていないということです。
“一般的な2階建ての木造住宅”や“平屋建てのRC造建物”は、「構造計算は不要」ということになります。
ただ、上記の「不要」の意味は、建築を行う前に審査機関に提出する“建築確認申請”手続きにおいて、
「構造計算を省略出来る」ということであり、「その建物の安全性の裏付けを取る」ということとは
まったく別物ですからあしからず・・・
現在吹田市で建築中の“平屋建てRC住宅”を例に挙げると、
確かに建築基準法では構造計算は求められていませんが、
建築確認申請とは別の「長期優良住宅の認定申請」には“構造計算”が求められているので、
当社の場合、実務的にはRC住宅は全棟構造計算をおこなっているのです。
それでは、いったい“構造計算”ってどんなことをしているのでしょうか?
私は営業職なので、専門的なことは分かりませんが、概略を少しだけ書いてみます。
まず、構造計算のとっかかりは、「その建物のすべての重さや建物に加わる力」を
算定することから始めます。(荷重計算)
①建物の重さを計算。(建物自体の重量)
②建物の床に乗せる、物の重さを計算。(積載荷重)
③雪が積もったときに屋根にかかる重さを計算。(積雪荷重)
④ピアノや太陽光パネルなどの、特に重いものの重さを計算。(特殊荷重)
⑤全部(建物+積載物+特殊荷重)の重さを合計する。
⑥地震が来たときにかかる力(地震力)を、建物の重さから算定する。
(地震のときに建物に襲いかかる力は重いものほど大きくなる)
⑦台風が来たときに、建物にかかる力を算定する。(風圧力)
次に、「建物にかかる重さや力が、部材や材料にどの位伝わっているか」を調べます。(応力計算)
①~⑤(地震や台風が来ない場合)の検証と、⑥、⑦(地震や台風が来た場合)の検証をする。
↓
次に、「部材や材料がその力(伝わった力)に耐えられるか」を調べる。(断面計算)
↓
次に、「地盤が建物を支持できるか」を調べる。
さらに、地震時に、建物がどのくらい傾くのかを計算する(層間変形)。
↓
建物の上下階の硬さのバランスを調べる(剛性率)。
↓
建物の重さの重心と、硬さの重心が偏っていないかを確認する。バランスよく重さを
支えられるかを調べる(偏心率)。
※ ここまでが許容応力度等計算。
さらに、大地震が来たときの力を建物の重さから、破壊する力を換算する。
↓
建物が地震によって瞬間的に大きく傾いたときに、どこまで粘り強く耐えられるかを調べる。
※ これが、保有水平耐力計算。
以上が“構造計算”のおおまかな内容です。
どうでしょうか? やっぱり難しそうですね。
私自身、二級建築士の資格を持ってはいるものの、数式は大の苦手なので
構造計算の実務についてはよくわかっていません。
上記は社内の“構造設計一級建築士”を目指す設計者に教えを請いながらまとめたのでした。
※前回の記事はこちらから→西日は本当に暑いの?
※続きはこちらから→地盤改良費はいくらかかる?・・・ボーリング調査 その1
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