おかげさまで創業51年。私たちは兵庫・宝塚の鉄筋コンクリート技術者集団です。
3月に入って本格的に解体工事が進んでいた
宝塚RCモデルハウスは、今や跡形もなく消えてしまいました。
この状況を見ると、やっぱり寂しくなってしまいます。
解体工事が進む様子を毎日のように見ていると、
鉄筋コンクリート造は、建てるのも壊すのも手間と時間がかかる工法だな、と
あらためて感じるのでした。
今回は総合住宅展示場・阪急宝塚ハウジングガーデンの閉鎖に伴う取り壊しです。
1995年のオープン当初に建築してから、10年と10ヶ月が経過しています。
モデルハウスの閉鎖が決まった時、社内のRC技術者たちから、
「ウチの建物、10年経ったらコンクリート躯体はどうなっているんだろう?」
そんな声が出ていました。
そこで、解体工事前のモデルハウスにおいて、
計4ヶ所をコア抜きして試験体を採取していました。
コンクリート躯体の「コア抜き」は、マンションの劣化状況の確認や
耐震診断などでもよくおこなわれています。
こうして実際に採取された試験体は日本総合建築試験所などの専門機関に持ち込まれ、
コンクリートの圧縮強度や中性化の進行程度の試験がおこなわれるのです。
圧縮強度試験では、圧縮強度試験機で試験体に垂直荷重を徐々に加えます。
コンクリートは圧縮強度に強い材料ですから、何トンもの荷重がかけられます。
そうすると、ある荷重に達した時に試験体にはクラックが入り、破壊します。
その時の数値が実際の圧縮強度となるのです。
「実際に、どんな数値が出てくるのだろう?」
コンクリート住宅は優れた耐久性も自慢のひとつですが、
私たちが建築したRCの家で、リアルにサンプルを採って試験をおこなうのは初めてのこと。
設計基準強度(→こちら)は、現在の標準仕様では24(N/㎜2)としていますが、
当時はまだ21(N/㎜2)としていました。
丸10年を経過して、コンクリート強度はどのように変化しているのでしょうか?
楽しみのような・・・ちょっと怖いような・・・
そして先日、待望の試験結果報告書があがってきました!
それがこちら↓
なんとなんと、圧縮強度は設計基準強度21(N/㎜2)の2倍以上、46.2~52.7(N/㎜2)となっています。
「おお、すごい!」
これには社内の技術者たちの顔もほころびました。
自分たちの造った建物の強さが客観的に実証されたのですから。
コンクリート強度は建物の耐用年数にも影響するので、コンクリート建築に携わる者にとっては
とても気になる数値なのです。
「うん、やっぱりRC住宅に住もう」
鉄筋コンクリート住宅は、私たちが自信を持ってみなさんにお奨めできる工法です。
※前回の記事はこちらから→築10年でコンクリート躯体はどうなっている?・・・宝塚展示場の解体スタート
※宝塚展示場紹介はこちらから→宝塚展示場紹介
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