2018.07.09

コンクリート打ちっ放し仕上げといえば「セパ穴」

おかげさまで創業53年。私たちは兵庫・宝塚の鉄筋コンクリート技術者集団です。

皆様、こんにちは。
RCギャラリースタッフの吉川です。

先週末は記録的な大雨が続き、全国各地で大きな被害をもたらしました。
三和建設も本社が避難勧告の対象エリアとなった為、7/6(金)は臨時休業とさせていただきました。
被害に合われた方々におかれましては、心からお見舞い申し上げます。

今回は宝塚市で建築中の鉄筋コンクリート造2階建て住宅から、
打ちっ放し仕上げにかかせない「セパ穴」について書いてみます。

宝塚市建築中RC2階建住宅

先週末は雨のため作業はストップしていましたが、すでに1階壁の型枠は外されていました。
中央に見えているのは外観の重要なアクセントになるRの打ちっ放し壁です。

こちらの敷地は角地のため、道向かいからも工事の様子がよくわかります。
駅に向う人多く、現場監督は安全に留意しながら作業を進めています。

コンクリート打放し仕上となる外面の型枠

上はコンクリート打ちっ放し仕上げとなる外面の型枠です。
白く等間隔に並んでいるのがセパレーターとPコンです。

セパレーターは内と外の型枠間隔を保持するために使用し、
型枠内にコンクリートを流し込んでしまえば、見えなくなる金物です。
コンクリートを打設する際には、『側圧』と言って型枠を押し広げようと何トンもの力がかかります。
セパレーターでしっかりと固定していないと、美しい打ちっ放し面は望めません。

 

Pコンはコンクリート打ちっ放し仕上げの外壁に使用します。

PKON

 

コンクリート打ちっ放し仕上げの特徴といえば、等間隔に並んだドット「セパ穴」ですね。

セパ穴・・・Pコンを外した孔に無収縮モルタルを詰めた跡

「セパ穴」はPコンを外した孔に無収縮モルタルを詰めた跡です。
仕上げにそのまま現れるため、現場監督が作成する施工図の段階で位置や間隔を検討して配置します。

セパ穴に限らず、コンクリート住宅では設備配管や貫通孔など、
構造躯体の施工前に決定しておかないといけないことがたくさんあります。

ひとたび建つと、何十年もの永きに渡って街並みの一部になるコンクリート建物ですが、
完成に至るまでにはRC技術者たちの工夫や配慮が積み重ねられているのです。

※前回の記事はこちらから→ 曲面を活かしたRC住宅・・・1階コンクリート打設完了です。
※続きはこちらから→曲面を活かしたRC住宅・・・コンクリート躯体が打ち上がりました


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