2013.04.27

四川地震に想う

おかげさまで創業48年。私たちは兵庫・宝塚の鉄筋コンクリート技術者集団です。

こんにちは。宝塚展示場営業の沖田です。

さあ、ゴールデンウィーク前半がスタートしました。
今日からの3連休の天候もまずまずのようです。

気候の良いベストシーズンのお休みですから、
趣味に家庭サービスにと、有意義にお過ごしください。

先日阪神間でも、早朝ドキッとするような大きな揺れがありましたが、
中国の四川省でも、20日の早朝にM7.0の大きな地震が発生しました。

24日現在で、死者は196人、負傷者は1万1470人、行方不明者21人。

四川省では2008年の5月にもM8.0の地震が発生し、死者・行方不明者が
9万人を超える被害となりました。

2008年の四川地震の後、倒壊した建物から中国では「おから工事」と呼ばれる
建築の手抜き工事が大きな社会問題になりました。

約9万人の死者の内、二割が子供の犠牲者で、理由は学校が「おから工事」で
建築されたからだというのです。

日本なら、災害時の避難場所は堅牢な鉄筋コンクリート造の学校や体育館などですが、
中国では「学校が一番危ない」と言われるようです。

中国の学校建設は公共事業として県のプロジェクトや地元政府の事業でおこなわれますが、
その建設費用の2、3割は役人にキックバック(マージン)として渡されるのが常で、
請け負った建設会社は自社の利益確保のために、材料の数や品質を落とすことが
常態化しているためだとされています。

2008年以降、耐震補強工事をおこなったとされたコンクリートの壁も、今回の地震で
表面がはがれ落ち、隠されていたコンクリートブロックが露出したなんて報道も。

汚職で子供が犠牲になったことは、中国内でも社会問題にもなりましたが、
いろんな利権が絡みあっていて、その教訓は十分に活かされなかったようです。

日本では建前上震度7で大丈夫とされるなら、実際に震度8や9でも壊れないでしょう。
でも中国なら逆で、震度8、9で大丈夫と云われても、震度7で倒壊するとか・・・。

中国国内では、日本をはじめ、海外の支援を要望する声も出ているはずですが、
中国政府は受け入れない方針を発表しました。

日本は地震国で、経験もノウハウもあります。
中国内では「日本の防災建築を見習わねばいけない」との声も当然出ています。

表向きは「山間で土地感がないと役には立たない」からとされていますが、
実は「おから工事」がばれるのを恐れたからだとか・・・。

2008年の地震発生直後には、日本の自衛隊が救助活動に出向きました。

乱暴に重機でがれきもろともに処理する中国政府とは異なって、
手作業で遺体を回収し、隊員が遺体の前で黙とうを捧げる姿に、市民からは
感謝と称賛の声があがり、当時対日感情はなくなったとされています。

今回、中国政府からは中国版ツイッターでの「現場からの報道はするな!」
との指示が出ています。

先の地震では、「おから工事」問題や、善意で集まった寄付金の8割が役人の
ポケットに入っていたことが判明して、政府批判が広がりました。
その二の舞いとならぬよう海外支援を断り、海外メディアを含めた報道統制
なのでしょうか?

ともかく一般市民の方々が、一刻も早く普通の生活を取り戻すことを祈るばかりです。


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