おかげさまで創業50年。私たちは兵庫・宝塚の鉄筋コンクリート技術者集団です。
こんにちは、営業の伊藤です。
皆さんはコンクリートの成分や素材が
体に害があるものかどうか、気になりませんか?
街を見わたせば、鉄筋コンクリート造の建物は
ビルやマンションをはじめいたるところに存在していて、
都市計画にはなくてはならない存在となっています。
今日は知っているようで知らない「コンクリート材料」のお話です。
コンクリートに使われている材料は、
大きく分けて骨材、水、セメントの3種類です。
「骨材」とは砂や石のことで、
石の粒の大きさで細骨材(砂)と粗骨材(砂利)に区分されます。
コンクリートに用いられるセメントにはいくつか種類があるのですが、
一般的なコンクリート建物には「ポルトランドセメント」が使われています。
ポルトランドセメントの原料は大きく分けて、
石灰石、粘土(珪石、石英、アルミなどの鉱物)、酸化鉄の3種類で、
どれも自然界に存在する成分です。
セメントを作るには、まずこれらの原料を高温の釜に入れて焼成し、
「クリンカ」と呼ばれる物質を作ります。
次にこのクリンカに石膏を少し加えると、セメントが出来上がります。
少しマニアックにはなりますが・・・
クリンカを構成する鉱物は
・ ケイ酸三カルシウム【3CaO・SiO2】
・ ケイ酸二カルシウム【2CaO・SiO2】
・ カルシウムアルミネート【3CaO・Al2O3】
・ カルシウムアルミノフェライト【4CaO・2O3・Fe2O3】
これらは生石灰(CaO)、アルミ(Al)、鉄(Fe)、シリカ(SiO2)、酸素(O)の構成になっています。
シリカは、石英、水晶などの鉱物に多く含まれている成分です。
石灰石(CaCO3)を高温にして、CO2をとばすと生石灰(CaO)になります。
この生石灰(CaO)に水(H2O)を混ぜると、水和反応によってセメントが固まり始めるのです。
その時、同時に水酸化カルシウム(Ca(OH)2)が発生します。
この水酸化カルシウムは強いアルカリ性となっており、
そのまま触れると、弱酸性である人間の皮膚はアルカリ負けを起こしてしまう可能性があります。
まだ固まっていない「生コンクリート」の状態が、もっともアルカリ性が強く
肌の弱い方は注意が必要です。
この「アルカリ負け」の話ですが、現場監督にも聞いてみました。
当社の現場で働く関係者の作業員や職人さんでは無いようでした。
でも、ネットを見るとひどい痛みに襲われた方もおられるようです。
ちなみに私は素手で触ってもなんともありません。鈍感なのでしょうか・・・
「でも、固まったコンクリートに触っても大丈夫なの?」
ご安心ください。
硬化したコンクリートでは、皮膚と接触しても炎症を起こすことはありません。
その理由は、コンクリートの表層の微細な空隙に存在する水酸化カルシウムが
空気中の炭酸ガスと反応して、中性の炭酸カルシウムになっているからです。
自由自在なカタチを造ることのできるコンクリートは、
自然界の鉱物と人間の知恵を組み合わせて発明された素晴らしい材料なのです。
ちょっと大げさかも知れませんが、
「天然素材で作られた建物」とも言えるのです。
※前回の記事はこちらから→コンクリート住宅って、冷たいんじゃない?
※続きはこちらから→いまさら聞けない、「建ぺい率」「容積率」って何? その①
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