2016.04.22

“庇”の活用・・・快適な室内環境を生み出すために

おかげさまで創業51年。私たちは兵庫・宝塚の鉄筋コンクリート技術者集団です。
 

※西宮展示場リポート 第1回目はこちらから
西宮に新しい「RCの家」モデルハウスがオープンします!!
 

朝晩は肌寒くて上着が必要ですが、日中は動くと汗ばむ程の陽気となってまいりました。

今年の夏は、西日本と沖縄に関しては例年よりも気温が上がると予想されています。
汗っかきの私は、暑いのは苦手なので、今から憂鬱になっています。。。

とはいえ、学生時代はサッカーで真夏もグランドを駆け回っていました。
あの頃を想い出し、今から適度な運動で夏バテしない身体を作り、
この夏夏を乗り切りたいと思っています。

本日は西宮展示場スタッフの松田がお届けします。

 

実際に住むことをイメージできる「等身大」のRCモデルハウス「RCギャラリー西宮」は
5/3(火)にブランドオープンを迎えます。

展示場のスタッフはオープン前の準備に追われているのですが、
そんな中、先日はこのモデルハウスを設計された建築家の山﨑先生から、
建物に対するコンセプトや工夫したポイントなどをレクチャーしていただきました。

西宮モデルハウスレクチャー風景

設計者の細かな配慮によって生み出された美しい形容はもちろん、
「実際に住める」体感型モデルハウスとして、プライバシー対策や物干しなどの家事動線、
たっぷりの収納スペースがあるモデルハウスとなっています。

「RCギャラリー西宮」のレイアウトは、
メインとなる「モデル棟」と“離れ”のような「事務所棟」で構成されています。
それぞれの棟毎に断熱仕様や内外部の仕上げを変えていますので、
いろんな事を比べていただけるようになっています。

 

例えば・・・

 

「事務所棟」の2階には、“ガラス張り”の部屋があります。

西宮モデルハウス ガラス張りの部屋

建築雑誌などではよく見かけるデザインを優先した空間を、あえて創っています。
これは、見栄えのみで熱を通しやすいガラスを多く使ってしまうと
夏場や冬場はどうなってしまうのかを、体感していただくのが目的です。

ペアガラスにするなど、窓の性能をあげることはできますが、
断熱材がしっかりと施工された壁にはとうていかないません。
見栄えだけを重視しすぎると、室内の温熱環境は著しく低下してしまうので、注意が必要です。

 

 

またモデル棟では、1階のリビング南面の大きな開口部の上には“庇”がついていますが
2階の寝室開口部の上には“庇”がありません。

“庇”とは、建物の窓や玄関などの開口部の上部に、
日除けや雨除け用に取り付ける小さな屋根のことをいいます。

夏と冬では太陽高度が異なることから、 “庇”を効果的に用いることで、
夏の陽射しを遮り、冬の陽射しを室内の取り込むことができます。

 

夏の陽射しを遮り冬の陽射しを室内の取り込む
夏至、冬至、春分、秋分の太陽の動き

 

春から夏、秋までの陽射しに対して、庇をのばして日射を遮ることは
窓の性能を上げるのと同様に、快適な空間を作り出す有効な手段の1つなのです。

 

 

日射対策に有効な“庇の出幅”について説明します。
庇はただ単に長ければ良いというわけではありません。
冬の日射熱の取得を考慮する必要がありますので、
窓(開口部)の下端から庇の下端(上の図のα)×30%がベストの出幅と言われています。

 

窓(開口部)の下端から庇の下端(下の図のα)×30%がベストの出幅

 

このように室内の温熱環境をコントロールするには、
エアコンなどの設備機器に頼るだけでなく、建物本体でも工夫できる手法があります。

その他にも「RCギャラリー西宮」には、デザインだけでなく
実際に住むためのさまざまな配慮と工夫がなされています。

言葉だけではお伝えできない部分がたくさんあります。
みなさん、ぜひ「RCギャラリー西宮」で実際に体感してみてください。

  
   
※前回の記事はこちらから→鉄骨デザイン階段とペントハウス・・・RCギャラリー西宮 建築日記
※続きはこちらから→まもなくオープン!・・・RCモデルハウスにちりばめられた“設計の意図”
 
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